我が家の子供の家庭学習用に毎月送られてくる教材には、付録がついてくる。当然、子供が興味を引く(遊ぶ?)ようなものばかりだが、中には大人も思わず手に取ってしまうものもある。
そのひとつが、これ、「30倍スコープ」というもの。
対象物を30倍に拡大して見ることができるものである。
しかも、LEDにより対象物を照らすことまでできる。
これに専用の銀塩カメラ(ピンホールカメラに毛が生えた程度)を取り付けると、写真も撮影できるのだが、ピントが合わせにくい等非常に使い勝手が悪い。
接眼部にデジカメを近づけると何とか撮影できることを確認したので、子供の夏休みの自由研究のため、タワシ、ティッシュ、ねこじゃらし等を撮影し、子供に写真を提供した。
身近なものを拡大すると、意外に面白いものを見ることができるのだが、ありきたりものを見ていたのでは子供と同じレベルであり、大人として情けない。
そこで、「大人らしいものを」ということで、机の中に眠っていたこれを引っ張り出した。
懐かしの、80386DX(20MHz)である。おそらく、PC-386V(エプソン)から取り外したものであろう。
しばし当時の回想にふけった後、ここを参考に裏面のカバーを取り外した。
コアがむき出しになった。なお。CPUの足は、コアにスコープを近づけるため、すべてニッパーで切断してある。
コア部分を拡大すると、何ともいえない幾何学的模様を見ることができる。なんとなく、きちんとレイアウトされた工場のようにも見える。
しかし、デジカメの接写ではここまでが限界。ここで、30倍スコープの登場となる。
30倍スコープをコアの上にセットし、接眼部にデジカメを近づけて撮影したのがこれ。↓
当初は、スコープを少しずつずらして何枚か撮影し、パノラマ写真のようにつなげて一枚にまとめようと考えたのだが、大変な手間となることが判明し、挫折した。
さて、撮影できた写真を見た感じ、30倍程度では接写と大して変わらないように思える。
少し拍子抜けしたのだが、スコープをわずかにずらすと、面白いものが目に入った。
コアの角の部分になにやら文字が見える。この部分を拡大したのがこれ↓。
「80386」の文字がはっきりと確認できる。写真ではわかりにくいが、その右には「Intel」の文字と「1985」の文字がある。
当時はパターン意外に、このような文字(?)をマスクに入れる余裕があったのだろうか。
手元にはまだ、80486DX2-66、Pentium-75、-133、-166がある。
これらのCPUのコアにも同様にパターン以外の文字等が存在しているのか、また、どのような幾何学模様を拝むことができるのか、楽しみである。
なお、生来のものぐさのため、コアを観察できるのがいつになるやら全く見通しが立たない状態である。